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小岩井 拓真*; Wimmer, K.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Barbieri, C.*; Duguet, T.*; Holt, J. D.*; 宮城 宇志*; Navrtil, P.*; 緒方 一介*; et al.
Physics Letters B, 827, p.136953_1 - 136953_7, 2022/04
被引用回数:4 パーセンタイル:74.12(Astronomy & Astrophysics)中性子過剰核Caでは、新魔法数34が発見されて以来、その構造を知るために多くの実験がなされてきたが、それを超える中性子過剰核の情報は全く知られてこなかった。本論文では、理化学研究所RIBFにてK, Ca, Caの励起状態から脱励起するガンマ線を初めて観測した結果を報告した。それぞれ1つのガンマ線しか得られなかったものの、KおよびCaのデータは、それぞれ、陽子のと軌道間のエネルギー差、中性子のと軌道間のエネルギー差を敏感に反映し、両方とも最新の殻模型計算によって200keV程度の精度で再現できることがわかった。また、1粒子状態の程度を特徴づける分光学的因子を実験データと歪曲波インパルス近似による反応計算から求め、その値も殻模型計算の値と矛盾しないことがわかった。
Lee, J.*; Liu, H.*; Doornenbal, P.*; 木村 真明*; 蓑茂 工将*; 緒方 一介*; 宇都野 穣; 青井 考*; Li, K.*; 松下 昌史*; et al.
Progress of Theoretical and Experimental Physics (Internet), 2016(8), p.083D01_1 - 083D01_7, 2016/08
被引用回数:6 パーセンタイル:44.55(Physics, Multidisciplinary)高速不安定核ビームのノックアウト反応は、不安定核の一粒子状態を調べるのによく用いられている反応である。しかし、ノックアウト反応から反応理論を通じて得られた分光学的因子は、殻模型などの核構造模型から得られるものに比べて一様に減少しており、その減少因子は核子の分離エネルギーに強く依存するという不思議な性質があることが知られている。そのメカニズムはまだ完全には理解されていない。従来の研究では、核子あたり約120MeV程度のビームを使って減少因子が測定されてきた。本研究では、理化学研究所にて、核子あたり200MeV以上のより高速なビームを用いて、Neからの一中性子および一陽子ノックアウト反応を調べた。そこで得られた減少因子を殻模型や反対性分子動力学による核構造計算を用いて導いたところ、従来研究と同様の減少因子があることがわかった。
Gade, A.*; Tostevin, J. A.*; Bader, V. M.*; Baugher, T.*; Bazin, D.*; Berryman, J. S.*; Brown, B. A.*; Hartley, D. J.*; Lunderberg, E.*; Recchia, F.*; et al.
Physical Review C, 93(3), p.031601_1 - 031601_5, 2016/03
被引用回数:15 パーセンタイル:72.2(Physics, Nuclear)中性子過剰カルシウム同位体では、最近、中性子数34の魔法数が発見されるなど、その殻構造が大きな注目を集めている。中性子の軌道の上には軌道があるはずであるが、これまでその位置に関する明確な実験データが存在しなかった。ミシガン州立大のサイクロトロン施設を用いて行われた本研究では、CaビームをCにあてる重イオン反応と脱励起線測定を組み合わせることによって、Caの4.018-MeV状態の分光学的因子を精度よく得ることに成功した。重イオン反応によって高角運動量状態の断面積を増大させ、脱励起線を測定することによって反応データだけでは分離できない状態を分離することが可能になったためである。この実験によって、4.018-MeV状態は比較的大きな分光学的因子を持つことがわかり、殻模型計算の予言が確かめられた。
濱田 真悟; 安江 正治*; 久保野 茂*; 田中 雅彦*; R.J.Peterson*
Physical Review C, 49(6), p.3192 - 3199, 1994/06
被引用回数:42 パーセンタイル:89.41(Physics, Nuclear)65MeVのHe入射粒子ビームを用いたLi(,p)Be反応での3核子移行反応が良い精度で行われた。ゼロレンヂDWBA近似を用いてデータとクラスターモデルの予測を較べることで、低励起のK=0,1バンドの状態への反応分光因子が求まった。Ex=17.74MeVと18.54MeVの状態に対する反応分光学因子の大きな値がみつかり、HeとLiの低エネルギーでの融合反応が宇宙初期の核合成とA=5と8の存在量の不足を説明するための重要な情報である。
宇都野 穣
no journal, ,
不安定核構造の研究の大きな進展の一つに、新しい魔法数の発見がある。近年、カルシウム54では新中性子魔法数34を持つと議論されてきたが、つい最近、陽子ノックアウト実験によって測定された分光学的因子から、その原子核では閉殻構造がかなりよく成り立つことがわかった。本講演では、その実験データが魔法数の物理の進展にどういう意味があったかを、殻ギャップと対相関の行列要素を中心に議論する。また、大規模殻模型計算の結果と分光学的因子の実験結果の比較から、古典的二重魔法数核であるカルシウム40では、殻ギャップが大きいにも関わらず閉殻構造がそれほど良くないことがわかり、その謎の解明は今後の重要な課題の一つであることを指摘する。